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僕が去る町と僕に去られる町

タイトルはらもさんのエッセイのパクリです。
 
先週の土曜日に今回工事の作業すべてが終了した。
結構どうなることかと思ったけどやっぱりなんとかなるもんだね。
今までは職人さんに頑張ってもらっていたけどこれからは俺が頑張る番。そう、完成検査に向けて書類を作らなくてはならないのだ。
検査は来週、でも今まで遊び尽くしていたのであまり終わってない。本気出せばなんとかなる量ではあるけれど。
そしてその検査が終わって後始末をすれば完全に工事は終わる。
現場監督にとって工事が終わるというのはたいそう喜ばしいことなんだ。
 
計画立てて、現地に乗り込んで作業して進捗の調整して物ができて書類作って検査して指摘があったら直して後片付けしてやっと解放される。
 
工事中はなんだかんだで現場のことが心配になる。手のかかる息子みたいだ。いたことねーけどさ。遊びに出かけているときでもふと「あ、今度あの指示出しとかなきゃな」「あの確認したっけ?」「あれの手配しとかないとな」なんてこと頭をよぎるなんてのが多々ある。考え出してしまうことがままある。
でも、工事が終わればそういった諸々から一時は解放される。また次の工事はすぐにやってくるんだけどね。
 
そうなった時の達成感と解放感はすごいものがあって、夏休みと冬休みと正月とGWと童貞卒業がいっぺんにやって来るようなもんだと言えばまだわかりやすいんだろうか。まぁこれはこの仕事じゃないと体験できない感覚だと思っている。
 
工事が終わるということは今住んでいるところとの別れも意味するわけで、そういった観点から考えると中々さびしいものがある。
今回俺が住んだのは多賀城の下馬というところで、たいへんいい街だった。いい店に出会い、いい人たちに出会って多くのことを語らい酒を飲んだ。部屋からは駅も近かったし。コンビニも近かったっけ。いや、そんなことよりやっぱりいい人たちに出会えたのが大きかったな。そんなだからこの別れはひとしお心にしみる。
 
また来れるだろうか。沿岸だからまたそのうち来れるんだろうな。その時みんなに変わりはないんだろうか。多少はあるんだろうけど変わらずやっていてほしい。そして、変わらず俺を受け入れてほしい。
 
まぁまだ2月の中旬くらいまではいれるかなって思ってるんだけど。
次はどこに行くんだろうな。いい出会いがあるといいな。
そんなことを考えながら1人残業している気付けば雪が降ってきた夜。