ロマンチック小話
"黄昏時"という言葉がある。
夕方、夕暮れ時という意味合いだ。
この言葉、平安時代には見られたもので元々は"誰そ彼時"という書き方をしていた。今の書き方になったのは江戸時代だそう。
"誰そ彼"とは「あれは誰?」とか「彼は誰?」みたいな意味合いを持つ。
なので"誰そ彼時"ってのは「誰そ、彼は(たそ、かれは?)」と人の顔の見分け難い時分なわけだ。
ロマンチックじゃありませんか。
想像してみてください。
街灯もない平安時代、初めて会う男女が待ち合わせている。
お互い顔も知らない。
あの人かしら?どうなんだろう?
そして
「誰そ、彼は?」
「そうです。僕ですよ。あなたと待ち合わせていた人は」
みたいなね。
まぁ、俺の低々ピューな想像力じゃこんなもんにしかならないけど、まぁでもなんとなくロマンチックじゃないですか。
あと、"黄昏れる"って言葉も"誰そ彼る"って書くとめちゃくちゃいい感じじゃない?
そんな感じです。